岩手県紫波町のもち米で商品開発!丸山ゼミが町のブランド力を高める挑戦

ゼミ活動

岩手県の中ほど、盛岡のやや南に位置する紫波郡紫波町(しわちょう)。日本有数のもち米の産地である岩手県の中でも、紫波町の生産量は特に多く、JA別で日本一を誇っています。

そのもち米を使って経済学部丸山ゼミのもち米班が、手軽なスイーツ「紫波っふる(ワッフル)」を開発しました。

地産地消・六次産業化の足がかり

紫波町のもち米の収穫量は、年間約1万トン(JAいわて中央WEBサイトより)にも上りますが、そのほとんどは県外に出荷されています。経済学部丸山ゼミのもち米班は、これを六次産業化して地元での消費を増やし、紫波町のブランド力を高めることができないかと考えました。

2年次の後期にもち米班が発足し、さっそくもち米を使用した商品開発について話し合いをはじめました。SNSでの発信・拡散を考え、「インスタ映え」を重視したスイーツを開発することに。アンテナの高い20代〜30代女性をターゲットにした方向で案を出しているうちに、「餅バー」という、バータイプの軽食を思いつきました。

現地の直売所などを見学

3月にはゼミの春合宿。ここで初めて紫波町を訪問したメンバーは食品加工場などを見学し、現地の関係者の方々からも意見を頂きました。「もち粉」という選択肢にも気づいて案を見直した結果、製造コストや消費者の理解のしやすさなども加味して、「もち粉を使用したワッフル」に決まりました。

紫波のもち米を使ったワッフル、「紫波っふる」完成

メンバーは春以降、月に一度は紫波町を訪れ、現地の方々と協力しながらレシピを調整し、ワッフルの試作を繰り返しました。岩手県紫波町のもち米「ヒメノモチ」のもち粉に、同じく岩手県産の小麦「もち姫」の小麦粉をブレンド。これに卵や砂糖を加えて生地を作り、ワッフルメーカーで焼き上げます。

バリエーションもいくつか試した後、最終的に、「バター(プレーン)」「あずき」「チョコ」の3種類の「紫波っふる」を完成させました。

これらを、紫波町の日詰(ひづめ)商店街で第二土曜日に開催される「日詰さんさん朝市」で販売。朝市の前日に現地入りし、加工場を借りてワッフルの製造・袋詰などを行ないました。慣れないうちは生地がきれいに広がらず、歪な形になってしまったことも。「そういったものをホテルでの夜食にしました」と、メンバーは製造時のエピソードを教えてくれました。
きれいに焼き上がり、1袋2個入りで用意した120個の「紫波っふる」。朝市では2時間で完売する盛況ぶりでした。

日詰さんさん朝市に出店し、ワッフルを販売する丸山ゼミ生

「手段ができた」。メンバーが考える今後の展開

町内のもち粉を使った新商品ともち米班の活動は地元の紫波新聞にも取り上げられ、2年次後期からの商品開発に一区切りが付きました。

班のリーダーは、ワッフルの製造〜販売までを行ったことを振り返って、「これで手段ができた」と表現しました。目的はあくまで六次産業化の確率〜町のブランド力を高めること。データのとり方や今後の研究の方針について、現在班のメンバーで議論を重ねているところだと言います。

「紫波っふる」のほうは継続して製造・販売を行うために、紫波町内でそれを引き受けてくださる方を探している段階とのことで、春から少しずつ広げてきた現地の人脈を活かして呼びかけています。

丸山ゼミ もち米班の皆さん

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