佐々木創ゼミはグローカル・フィールド・スタディーズ(GFS)の一環として、2025年10月17日から10月23日で、インドネシアの首都ジャカルタにて街頭アンケート並びに現地企業ヒアリングを実施しました。
ジャカルタ・デモでリベンジ調査へ
今回のインドネシア研修は、デモ発生という不測の事態により、当初の8月末日程を延期する事態となりました。
しかしながら、中央大学総合政策学部OBが所属する旅行代理店・ガルーダ・オリエントホリデーズ・ジャパンの皆様、ならびに経済学部事務室の皆様の迅速かつ的確なご対応により、無事に代替日程での渡航を実現できました。
煩雑な再手配や調整業務にご尽力いただきました関係各位に、まずこの場を借りて心より感謝申し上げます。
900人以上の街頭アンケートを実施
佐々木ゼミはインドネシアの環境問題に焦点を当て、川の汚染改善や紙おむつリサイクルを目的とした紙おむつ班、医療廃棄物の適正処理推進を目指す医療班の2グループに分かれ研究を行っています。アンケート調査は各班が街中や駅前で実施し、合計935人の方にご協力いただきました。
紙おむつ班は、紙おむつリサイクルへの支払い意思額や、川汚染に対する人々の意識・行動について調査しました。医療廃棄物班は、医療廃棄物に対する人々の意識や行動、適正処理への支払い意思額について尋ねました。両班とも、研究を深める上で大変貴重な回答を得ることができました。


企業・政府機関などへヒアリング
現地企業ヒアリングでは、インドネシアにおける有害・危険廃棄物(B3)処理事業の最大手であるDOWAエコシステムの現地法人PT Prasadha Pamunah Limbah Industri (PPLi)を訪問しました。PPLiは、B3廃棄物の「中間処理(焼却・化学処理)」、そして「最終処分(管理型埋立)」に至るまでの全プロセスを、自社で一貫して完結させているインドネシア国内有数の企業です。
また実際に、西ジャワ州にある広大な処理工場も訪問させていただき、高度な管理体制が要求される医療廃棄物の運搬フローや、無害化された廃棄物が埋め立てられる最終処分場を視察することができました。有害・危険物を排出から最終処分まで厳格に管理・追跡できる「ワンストップ・ソリューション」が、インドネシアの産業発展と環境保全を両立させる上で不可欠なインフラであることを強く認識しました。

PPLiの他にも、DUITIN、レコシステム、SWI、KIMBERLY-CLARK SOFTEX INDONESIA、インドネシア大学病院、インドネシア大学、KLH(環境林業省)など、数多くの現地企業・政府機関にヒアリングやアンケート調査にご協力頂きました。今回の現地調査から得た成果を今後の研究に活かして参りたいと思います。
調査実現へのサポートに感謝
インドネシア大学の学生には、現地企業へのアポイントメントやヒアリングの調整をサポートしていただき、さらに、現地企業の皆様には懇親会も開催していただきました。懇親会では海外駐在の魅力や苦労、大学生活における学びなどのお話を聞き、多様な価値観に触れ、自身の将来について考える貴重な機会となりました。
本現地調査においては、経済学部ゼミ活動関連補助制度、ならびにグローバル人材育成奨学金を利用しました。これらの経験を活かし、プレゼン大会に臨みたいと思います。
(佐々木創ゼミ3年 岸真侑加、押川莉菜、石川愛珠、蛸井芽依、村上優奈、眞柄宏行、新垣瑠弥、金子佳史、横田瞭)

