3大学で行う交流討論会 第17回~女性の継続就業率に関して~

ゼミ活動

こんにちは。経済学部武田ゼミ3年、吉森です。
第17回目となる立教大学の関口ゼミ・横浜国立大学の伊集ゼミとの3校交流討論会が2023年12月9日(土)立教大学において対面で行われました。今回はその討論会の様子や内容についてレポートします。

代々受け継がれる例年行事

今回で第17回目を記録した3校交流討論会:テーマは「女性の継続就業率」
武田ゼミでは毎年3年生を中心に立教大学・横浜国立大学の方々と論文を用いて交流討論会を行っています。第17回目ということで、改めて先輩方が積み重ねてきた歴史を感じることとなりました。
今年の会場は立教大学の池袋キャンパスでした。綺麗なキャンパスにある立派なクリスマスツリーを目に、夜はイルミネーションになるのかなとワクワクしました。集合場所には立教大学の方々が迎えに来てくださり、ついに約半年前から重ねてきたアプローチ会議を経て、討論会の本番が始まりました。

夜、ツリーのイルミネーションがあまりに綺麗でつい、パシャリ

大まかなスケジュールとしては、午前は各校準備してきたパワーポイントでプレゼンテーションを行い、午後は2校ずつ総当たりの形で交流討論を行いました。

討論会の内容

午前のプレゼンテーションの部の内容としては以下の通りでした。

中央大学の主張は「女性の継続就業(正規雇用)という選択肢を増やすために、雇用形態を変える」でした。経済学のゲーム理論を用いて考えた視点からの主張でした。

立教大学の主張は「女性の継続就業率を上げるために、女性の管理職率を向上させる」でした。現状の政府の取り組みを用いて考えた視点からの主張でした。

横浜国立大学の主張は「女性の柔軟な働き方を実現させるために、新支援制度の設計と雇用形態の明確化を行う」でした。横浜国立大学独自のアンケートを用いて考えた視点からの主張でした。

午後の討論の部では、各校の主張を前提に以下の大きく2つの論点で討論しました。

  • 解決策の実行可能性・効果について
  • ターゲットの妥当性について

我々中央大学武田ゼミの主張

ここで各校との交流討論で用いた我々中央大学の主張について詳しく述べていきます。

現在、女性は仕事と育児を両立できておらず、出産を機に仕事を辞めている現状があります。そこで女性が育児をしながら継続就業(正規雇用)できる社会を実現することをあるべき姿として、プレゼンテーションを行いました。

まず、テーマに関して現状分析を行いました。その結果、育児期における男女の働き方の理想と現状にギャップがあることが問題であると示しました。

次にその現状を基に、ゲーム理論を用いて考えてみました。ゲーム理論とは「複数の意思決定をする主体がその意思決定に関して相互作用する状況を研究する理論」です。将棋やチェスのようなものをイメージしていただけると分かりやすいかと思います。

ゲームを用いた分析の結果から、「夫の選択によって、妻が結婚・出産後、継続就業をするという選択肢が狭まっていること」を問題の所在としました。その原因は「仕事が労働時間で評価されていること」を先行研究サーベイから明らかにしました。

よって、解決策として、雇用形態を「日本的ジョブ型雇用」へ転換することを提案しました。

現在の日本では、労働時間が評価されるメンバーシップ型雇用が採用されています。他方で、その問題の多さから、欧米で多く取り入れられている、職務内容で評価されるジョブ型雇用への転換も主張されています。しかし、私たちは単純にジョブ型雇用の導入を主張するのではなく、メンバーシップ型雇用の良さを踏まえて、それを維持しつつジョブ型雇用の良い点も取り入れた「日本的ジョブ型雇用」の導入を主張しました。

午前の部の発表の様子です。3校のうち、1番目の発表でした…緊張感…!

まとめ

今年も、第17回目となる交流討論会を無事行うことができました。

女性の継続就業率という1つのテーマに関して、多視点からの解決策やターゲットなど、様々な意見に出会いました。特に質問などをする際は、一度相手の立場になって物事を考えてみることを意識して取り組むことができたと思います。実際に、相手の立場で考えた質問だと、発表に対して深堀った質問をすることができるため、討論のラリーがよく続きました。この経験は今後のゼミ活動に活かしていきたいです。

全てを踏まえて、このような学びを得る機会があることが貴重だなと改めて感じました。1つのものを共有して、学び合い、新たな気付きを得ることは、これから社会に出てからも通用する自分自身の力になると思います。今後も3校すべてに学びの出会いが続くように、これからも交流討論会について伝え続けていきたいです。

3校で最後記念写真を撮ることができました!
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