今回は、2020年3月に中央大学経済学部国際経済学科を卒業した高瀨智司さんにお話を伺いました。大学在学中に3度の留学、恩師に出会い、現在は一橋大学大学院経済学研究科修士課程に在学中。自分のやりたいことに向かって着実に進む高瀨さんのsuccess storyをお届けします。

近況、大学院生活について

現在、一橋大学大学院経済学研究科修士課程2年次に在籍しています。計量経済学の手法を用いて、為替レートや金融政策に関するデータを用いた実証的なテーマに取り組んでいます。来年3月の卒業を目指し、修士論文のテーマ決めに取り掛かったところです。

入学してすぐに1度目の緊急事態宣言が出され、1年生前期は全ての授業がオンラインだったので大学院の雰囲気もつかめず、指導教官とも会えず、不安が大きかったですね。
1年生後期からは少人数ということもあり、ほぼ通常の対面授業スタイルに戻りました。それと同時に大学院生活にも徐々に慣れ、不安も随分と和らいでいきました。コロナ禍の現状ではありますが、とても充実した日々を送っています。

英語で食べていこうと思っていた入学当初

将来は英語を武器に食べていこうと思って大学に入学したので、英語以外、経済の専門科目にはあまり関心がありませんでした(笑)。中大には一般入試で入ったのですが、併願のときに“国際”という名前に惹かれて(学科を)選んだような気がします。

1年の夏休みに経済学部のグローバル人材育成奨学金を利用してシンガポールの語学学校に、春休みは自己負担でマルタの語学学校に通い、語学力を鍛えました。その成果で、2年に上がったばかりの段階で自分がずっと目標としてきたIELTSの6.5を超えることができたのです。

※IELTS(アイエルツ) = International English Language Testing System。英語熟練度を測る英語検定の1つで、ケンブリッジ大学英語検定機構、ブリティッシュ・カウンシル、IDP Educationによって協同で運営されている。(Wikipediaより)

ただ、遠い目標だと思っていたのに、思い描いていたよりもずっと早いスケジュールでクリアできてしまったことで、英語に疑問を持ち始めました。「英語を強みにするのってそんなに人と差別化できないかも…」と。大学1年間分の勉強でクリアできる程度では強みとならない、一生かけてやっていきたいと思えなくなりました。

2年の夏休みは、自分の中で描いていたグローバルパーソンのイメージを追って商社でのインターンシップに参加しました。ここでの企業研修はとても良い経験となり、また社員の方々の情熱も良い刺激となりましたが、大学を卒業した自分が同じフィールドに飛び込んでいきたいかといえば、正直そうは思えませんでした。
そこから、英語ではなく、違うことを武器にできるようになろうと思うようになりました。

1年・2年の間にはまだ進路は定まっていなかったんですね。それでも2度の語学留学にインターンシップと、すごい行動力!

経済学への目覚め、ドイツ留学を経て院進学を決意

英語ではない何か別の武器…それを探していた矢先、きっかけはやってきました。2年生後期での吉見先生の「国際金融論」の授業を履修したときのことです。それがメチャメチャ面白かったんです週二回の授業は毎回鳥肌が立つくらい本当に面白くて、これだ!とピンときました。

経済学部でこれまで学んできた経済の専門科目がどう実社会に結び付くかを教えてくれる授業で、筋道立った吉見先生の講義を聴くうち、新聞の経済面を読んで、内容が分かるようになっていったんです。「ずっと繋がってんだなこれ」と実感できて、経済が身近になった瞬間でした。それと同時に経済って面白いとも思うようになり、ぼんやりと大学院進学を考え始めました。
吉見先生に出会えたことは僕の人生にとって大きな財産となりました。

英語の勉強も続けており、大学在学時に長期留学をしたいという気持ちは変わらなかったので、英語を使いながらEU経済に特化した学びができるドイツのフランクフルト金融経営大学に狙いを定め、3年後期から半年間の交換留学生として採用されました。

留学中の一コマ

ドイツへ留学していた半年間はあっという間でした。大学院入試の勉強も少しずつ始めていたので、基本大学と寮の往復で地味な生活でしたが、日本では学べない授業も履修することができ、大変充実していました。

また、フランクフルト金融経営大学はビジネススクールということもあり、社会人の学生も多く在学していました。年齢に関係なく学ぶ意欲が高いことに感銘を受け、これまで自分が抱いていた、大学院に進学すれば社会に出るのが2年遅れる、というマイナス感情を払拭することができました。

フランクフルト金融経営大学は正規で行くと学費が高いため、中央大学が提携しているのはとてもお得で狙いめだという。

3年の春休みに帰国し、大学院進学に向けて本格的に動き出しました。決して自分の能力に自信があったからではなく、後々振り返った時に後悔しないようにしよう、やりたいことをやろうと思ったことが決め手での進路選択でした。

当初、両親には反対されました。当時は学部新卒の就職状況もよく、これが2年後にこのまま売り手市場が続くかと言われると分かりませんでしたから。2年分の時間とコストがかかるものに対して、将来それをペイできるのかということを両親は心配していました。結局、両親宛にA4用紙3枚分の手紙を出し、熱意を認めてもらえました。

吉見先生の指導で書き上げた卒業論文が自信に。

卒業論文を書く段階に入り、吉見先生から言われたことがあります。「日本語で書く論文は日本にしか発信する気がないものとも言えるから、せっかく大学院に行くなら英語でしか読むな、英語でしか書くな」というものでした。
この時に英語が自分にとってアドバンテージになっていたことに気づきました。ちょうどそのちょっと前あたりでIELTSで目標だった7.0をクリアすることができていたので特に英語で書くことに抵抗もあんまりなく。英語で論文を執筆したのは僕ただ一人でした。

結果、経済学部優秀演習論文選考委員会で評価順位1位となり経済学部長賞を受賞、同時に学内の学術奨励賞を受賞することもできました。この論文執筆で、本格的な研究活動をスタートする自信がつきました。根気よく何度もご指導いただいた吉見先生に感謝しています。

英語で卒論を執筆する学生は超レア!進路を変えた後もたゆまず英語力を磨き続けたからこそですね。

今後の目標と、後輩へのメッセージ

大学院前期課程を卒業したら、為替レートや経済指標・金利などマクロのリサーチができる金融機関にエコノミストとして就職します。また、社会人として経験を積んで、いずれは博士後期課程にもチャレンジしたいと思っています。

―受験生・在学生へメッセージをお願いします。

中央大学経済学部は、やりたいことをどんどんやらせてくれる環境です。教職員も頼りになる方ばかりなので、いい意味でどんどん利用してください。皆さんの周りには協力してくれる、応援してくれる方々がたくさんいます!


卒業以来、久々にお会いした高瀨さんは、とても凛々しかったです。大学院で色々な経験を積まれ自信に満ちた表情がとても輝いていました。今後の更なる飛躍・活躍を見守り、これからも応援したいと思います。

恩師、吉見先生からのメッセージ

高瀨さんは、自分は何がしたいのか、自分に何ができるのか、そのために今何をすべきなのかを深く自問自答し、目標を着実に乗り越えていく気力の持ち主です。それでいて自分を過信することなく、人の手助けを素直に求められる謙虚さと柔軟性も備えています。
これから社会に出て色々な壁に直面することもあると思いますが、自分の可能性を狭めず、自信をもって立ち向かっていって欲しいと思います。これからも、高瀨さんからたくさんの「チャレンジ話」を聞けることを楽しみにしています。

中央大学経済学部准教授 吉見太洋

 

吉見先生のインタビュー記事はこちら。

Previous post コロナに妨げられても。目標を変え、力強く挑戦を重ねる経済学部生の話。
Next post 友との出会いが人生を変えた!挫折を乗り越え公認会計士試験に合格した人。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

メニュー