第19回 3大学交流討論会レポート|武田ゼミ

ゼミ活動

経済学部武田ゼミ3年の伊藤です。 2025年12月13日(土)、中央大学多摩キャンパスグローバル館多目的ホールにて、立教大学の関口ゼミと横浜国立大学の伊集ゼミとの第19回交流討論会を行いました。今回は交流討論会の内容についてレポートします。

歴史ある例年行事「交流討論会」

武田ゼミでは毎年、3年生を中心に立教大学・横浜国立大学と論文を通じて交流討論会を実施しています。2025年度の討論のテーマは「日本の農業における団体経営体の常雇い増加に向けて」でした。交流討論会は今回で19回目の開催となり、先生方や先輩方が築き上げてきた取り組みの歴史を改めて実感する機会となりました。

今回の会場は中央大学多摩キャンパスでした。幹事校として午前のプレゼンテーションの部、午後の討論の部、さらに討論後の懇親会まで円滑に進行できるよう、約8ヶ月間準備を積み重ねてきました。

第19回交流討論会開会式の様子です。

午前のプレゼンテーションの部では、各校が事前に準備してきた論文内容についてプレゼンテーションを行いました。「日本の農業における団体経営体の常雇い増加に向けて」という共通のテーマを掲げながらも、各校で常雇い増加に向けたアプローチは異なっており、私たちと立教大学・横浜国立大学の考え方の違いを明確に認識できる発表でした。

午後の討論の部では、論文に基づき、各校60分間ずつにわたって討論を行いました。他大学と討論する機会は通常のゼミ活動ではなかなか経験できないものであり、非常に貴重な時間となりました。各校の論文を深掘りするような議論が続き、あっという間に時間が過ぎました。それと同時に、各校の論文の考え方をより深めながら討論する難しさを体感しました。

討論後の懇親会では、各校の学生や先生方と親睦を深め、活発な交流が行われました。他大学の方々と和やかな雰囲気で交流する機会はめったになく、視野を広げる貴重な時間となりました。特に、各校のゼミ活動の様子を直接知ることができ、新たな気づきが得られました。また、討論だけでなく、人と人とのつながりの大切さを改めて実感する機会となりました。

今回の討論会のテーマは「日本の農業における団体経営体の常雇い増加に向けて」です。

私たち中央大学武田ゼミの主張

ここでは、交流討論会における私たち中央大学武田ゼミの主張について具体的に述べていきます。

日本の農業では担い手不足が深刻化しており、厳しい状況にあります。そこで、近年増加している、複数人で農業を行う団体経営体に着目し、その中で常雇い(7か月以上雇われた人)を拡大することで、農業の担い手を確保する方法を考えました。

常雇いを増やす取り組みとして、7つの先行研究を「国」「集落」「経営体」の3つに整理し、それらに基づいて重回帰分析を行い、論点を絞り込みました。その結果、集落数が多い地域ほど常雇いが多い傾向が見られ、そのなかでも水田集落に課題があると考えました。

そこで、水田集落で農業をする人を増やすための解決策を提案しました。具体的には、担い手委託型の集落営農を行い常雇いの需要を増やし、あわせて人材育成を促進することで、常雇いの担い手、つまり供給拡大を図ることを提案しました。

まとめ

交流討論会では、「常雇い増加に向けて」という共通のテーマのもと、多角的な視点から解決策の主張や意見交換が行われ、視野を広げる貴重な学びを得ました。特に討論を通じて、相手の立場に立ち論理を深く理解したうえで双方向の議論を重ねることが、お互いの考え方を高め合うことにつながると実感しました。この経験から、相手の意図を的確に汲み取る力を今後のゼミ活動にも活かしていきたいです。

このような学びの場は、立教大学・横浜国立大学との交流があってこそ成立するものであり、改めてその貴重さを実感しました。交流の機会が提供されていることへの感謝の気持ちを忘れずに、今後も歴史ある交流討論会が継続していくよう、大切にしていきたいです。

3大学合同で集合写真を撮影しました。
タイトルとURLをコピーしました